不動産投資を始める際の不動産購入には、一般的には物件価格の10〜30％程度の自己資金を準備するべきだ、といわれています。ただし、最近では自己資金がなくても銀行が融資してくれるフルローンも登場し、自己資金なしで不動産投資を始める人もいるようです。

しかし、気をつけなければならないのが、諸経費と言われる初期費用。こちらの費用はだいたい物件価格の8〜10％と言われ、フルローンで融資を受けられたとしても、こちらの初期費用は現金での支払いが必要になるようです。

以下の費用が諸経費に含まれている費用です。
・不動産仲介手数料
・司法書士へ支払う報酬
・（融資を受ける場合）銀行に支払う手数料
・保険料
など

やはり頭金がないと不動産投資はできないのでしょうか？

基本的には、頭金もなく不動産投資や大家の経験もない人に、銀行はお金を貸してくれません。他に不動産物件を所有し、大家として利益を出している経験があったり、諸費用とは別に物件価格の３０％程度の頭金を用意できる場合は、銀行からの融資を受けられる可能性が高いでしょう。

どちらにも当てはまらない場合、厳しい、というのが正直な意見ですが、頭金なしでも融資を受けられる可能性はあります。

頭金なしでも銀行から融資を受けられ、不動産投資できるケースは以下となります。

（１）住宅ローンを利用して融資を受ける
住宅ローンは投資ローンよりも比較的融資が通りやすいと言われています。投資ローンの場合は物件の担保評価などもチェックされますが、住宅ローンは本人の属性を審査するようです。

勤務先がどこであるか？（大手企業など安定した企業なら基本的にはOK、自営業者は審査が厳しい）、年収（一般的に400万以上あればOK）、勤続年数、過去現在のローンの有無、滞納歴などをチェックされるようです。

（２）高収入である場合
高収入である場合、銀行は返済が可能であると判断し、融資となることがあるようです。高収入とは世帯年収が800万以上（上位10%前後）の方が対象になるイメージです。

（３）物件の想定利回りが高い
物件の想定利回りが高いものに関して、フルローンでの融資が可能になる場合があるようです。借入金が早めに回収できそうだと判断され、頭金なしでも不動産投資を始められるようですね。

頭金なしでも、不動産投資を始める方法はある、ということをみてきました。
フルローンで融資をうまく受けられた場合、注意しなければならないリスクというものがあります。それは、空室や家賃下落によってローン返済が困難になることです。

フルローンは初期投資がほとんど必要ないため、高利回りになるといった魅力もありますが、手元に資金がない分、万が一うまくいかなくなった時にカバーできるものがない、といったリスクが出てきます。そうならないためにも、借り入れ前にしっかりと収支の見込みを立て、しっかり計画することが大事です。