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近未来デザインのヒントは「昔」にあった!?

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iezanmai編集部

どなたでも温故知新という言葉を聞いたことはあると思います。古きを温め、新しきを知る。その言葉は家のデザインについてもあてはまるようです。「家」というものの昔を考えてみましょう。

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家のルーツは自然界!?

そもそも家がなぜひつようになったのだろう、というところに焦点を置いてみると自然に行きます。
家を持つ動物は何も人間だけではありません。ビーバーだって川の中に作ったりします。熊だって冬眠するときは適した穴を見つけます。このように、「家」というものはそもそも、外的環境の急激な変化や、突然訪れる予想外の出来事(外敵との遭遇など)を避けるために作られたものだということがわかります。
そう考えると、今現在あちこちに建っているたくさんの家は、案外そういったコンセプトをはるかに超えてしまっているのかもしれません。

家のデザインについて考えるとき、外観を除いてまず一番最初に思いつくことは費用でしょう。一番安くつくのはもちろん手作りです。ログハウスのように自分で組み立てることができれば費用は材料費くらいになります。次に考えることは何でしょうか。耐久性でしょう。そして持続するか、環境への配慮はどうなのか、などなど様々な物事が思い浮かびます。
とりあえず外観を除いて考えたのは、これから紹介する「アースバックハウス」というものが外観以外の要素をきれいに満たしているからです。
外観だけは⋯⋯今のところ独創的だといわれても仕方ありませんね。

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アースバックハウスについて

アースバックハウスとは、その場にある地形などを生かして作る住宅のこと。
外壁に穴を掘ったり、地面に少し穴を掘り、そこからかまくらを作るような形で壁を塗っていく、というのが最も簡単なもの。

言ってしまえば、縄文時代の竪穴式住居と似ています。
自然の地形を利用する為、ログハウスを作るよりもずっと少ない材料と工程で済むのが魅力のひとつです。

自然と同化する為、外観は極めて独創的。しかし、装飾を施せば案外おしゃれなのかもしれません。

中には数十万人単位を収容できていた巨大なアースバックハウスが、はるかの昔に存在していたそうです。

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アースバックハウスの利点と欠点

利点としては、ログハウスに比べて非常に少ない種類の材料と工程で済むので、自作することが可能であること。又、材料等、自然にそのまま戻せるものが多いので環境にも優しいことです。
独創的なデザインにばかり目が行きがちですが、地面に接している為、温度変化が小さく済むことも利点としては大きいかもしれません。
夏は涼しく、冬は暖かい。自然と同化した生活に魅了される人も少なくは無いでしょう。

しかし、決して良いところだけで無いのもまた事実。
奇異なデザインは時として人に嫌われることもあります。

何より、町中にいきなり立てるのが困難を極めるでしょう。
サイズも小さいものは簡単に作ることが出来ますが、大きいものを建てるとなるとまた高度な技術が必要となってきます。

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「家」に必要な物は十分

「家」に最低限必要な要素を満たすためには実はアースバックハウスで十分であることがわかります。その上、丁寧に装飾を施せば、案外独創的でおしゃれな家として認められなくもないでしょう。これから、この、とても簡単で、低価格で、環境への負荷も小さいアースバックハウスがはやることを私は歓迎したいと思います。

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