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家を建てるなら南向きがセオリー?

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家を建てようとする方の多くが、南向きの家を望みます。
その理由を聞けば、「日当たりが良いから」と即答されます。
確かに、南向きに窓がたくさんあれば日が差し込むイメージは出来ますが、実際の所はどうなのかを家を建てる流れをイメージして見ていきます。

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南向きの家は他の方角に比べてメリットが大きいのか?

南に道路がある土地に南向きの家を建てるとします。そうなれば、基本的に玄関も南向きとなり玄関の面積分南向きの部屋を作れなくなります。
さらに、駐車場も南側に設置しなければならずに、庭などの面積が減ります。
さらに、日当たりを良くするためには外から部屋が見えてしまうので、フェンスを高くする必要があるでしょう。
このように、家を建てようとすると南向きを意識しすぎると、日当たりを追求すれば他の部分で制約が生まれます。
みなさんが思っているほど、南向きの家が他の方角に比べて日当たりが特別に良くなるとは限らないことがお分かり頂けましたか?

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土地の価格は割高になる

南向きの土地は人気があるので、分譲住宅地でしたら北向きの土地に比べて10%~20%割高になることが多いです。
購入の際に上手く南向きのメリットを活用できるのでしたら良いでしょうが、特に意味もなく南向きの土地を買えばもったいないでしょう。
不動産業者によっては根拠もなく「南向きの希少価値がある土地」として割高な数字を出してきますので、
価格交渉をしたいのであれば南向きが確実に日当たりが良いわけではないという、この話をしてみる価値はあると思います。

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南向きの家を建てると考えもしないデメリットも

ここでは、北に道路がある土地と比べます。北向きの土地でも、玄関や駐車スペースが北側にくるので、リビングや長時間過ごす部屋を南向きに配置する事は可能です。
さらに、南向きの家は水回りを北側に配置する場合が多いのでその分の工事費用が高額になります。
反対に、北向きの場合は道路から近いですので費用を抑えることが出来るでしょう。そして、実際の差は300万円ほど開きがある場合が多いです。
先ほどの土地の価格差まで考えると、同じような家を建てても500万~600万程差がある可能性も十分に考えられます。
南向きが悪いとは言いませんが、根拠もなく南向きで日当たりばかりを無理に意識すると、割高なマイホームとなるでしょう。
方角にこだわりすぎずに、他の方角においての建築プランも立てて慎重に検討する方が得策でしょう。
日当たりは重要ですが、南向きに建てることがセオリーではないという意識を持ってほしいです。

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